2010年3月
テレビ
 テレビの見過ぎに注意

●テレビを見ることで受ける影響
老若男女問わずに、毎日の生活の中でテレビは欠かせない存在になっています。電源を入れるだけで、次から次に流れるように脳に刺激を送り、その場を動かなくても感動を与え、喜び、悲しみなど、あらゆる心の高まりを広げ、楽しむことのできる最高の物です。どんな小さな赤ちゃんでも、その刺激はしっかりと受けとめ、釘付けにする力を持っています。園においても、子ども達の間で人気番組の話題で持ちきりになります。
テレビを見ることは、一方的で流れの速い映像を目で追いかけ、視覚から脳へ送りそして判断するという機能が育ちますが、子ども達の生活において重要であるもうひとつの判断機転である、耳から聞いて判断するという機能がおろそかになりがちです。そのため、保護者の皆さんがお子さんに、口をすっぱくなる程言い聞かせても言うことを聞かない、学習する理解力が乏しくなるという事態になりかねません。これから伸びていこうというお子さん達を、そういう状態に追い込みたくはありませんね。

●親子のコミュニケーションの時間を大切に
テレビの見過ぎはよくないことはわかっていても、日常の忙しさに追われ、ついついお子さんをテレビの前に座らせてしまうということに慣れすぎていませんか?また、大人の生活リズムに合わせて、テレビを見ている間にお子さんも一緒に、夜遅くまで起きているということはありませんか?
こういう生活を続けていると、朝型の生活リズムがつくられず、保育園、幼稚園、学校に行ってもまだ頭の中は眠ったままの状態です。当園でも、朝から元気に意欲的なお子さんがいる一方、学習や運動などの活動ができず、頭も体も眠ったままのお子さんを見かけます。
時には、テレビのスイッチを切って、絵本やお話で睡眠に入るまでのひとときを過ごしてみてください。そういう保護者とのコミュニケーションの時間が、テレビの魔力よりもお子さんの心を動かしていく原動力になり、大きな成長へと繋がっていきます。

永興小金塚保育園 園長 後藤典生

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