2007年11月
食事
 食欲の秋に注意したいこと

●実りの秋、食欲の秋
養分をしっかりと蓄えた美味しい物が店頭に並び、人間の体も冬に向けて栄養を欲します。この時期旬の食物は、寒さに備えるため、脂肪が多く、体を温めるものが多くなります。今のように暖房設備が充実していない昔は、食物を効果的に摂ることで、厳しい冬を乗り越えてきたのです。

●肥満
しかし、近代化された中で暖がとれ、動くことも少なく、飽食となった今、栄養価の高いものを美味しいからといって、むやみに食べていては、肥満になってしまいます。日々の食事も洋風化して、気づかないうちに動物性脂肪を摂り過ぎていることもあります。肥満は、遺伝的なものもありますが、現代病と呼ばれるように、ライフスタイルからくるものがほとんどです。今、幼児、小学生の肥満は大きな社会問題になっています。どうしても食べ過ぎてしまったら、病気になる前に、親子でコミュニケーションをはかりながらの運動をお勧めします。

●健康になる
子どもが好きだからという理由で、あまり噛まなくてすむハンバーグ、カレーライス、スパゲッティなど中心の食生活をしていませんか?柔らかい食物は咀嚼力を失わせ、顎の発達を妨げ、言葉も遅れがちになると言われています。食物繊維のある野菜、カルシウムのある小魚、海草類を十分に摂り、コレステロールに注意しましょう。また、食物繊維を多く摂ることで、体内に入った毒素も排出することができます。難しく考えなくても、こういった食生活の持続することで、自然とデトックスができ、健康な肉体がつくられていきます。

●味わうということ
食事時間は30〜40分、ゆっくりと時間をかけ、食物の本来もっている味、「美味しさ」を味わいましょう。美味しさは、舌の先にある「味蕾」と呼ばれる部分で感じます。味蕾は0〜2歳の乳幼児期が最も敏感です。この時期によく噛む癖をつけましょう。丸飲みしたり、早食いをしていると味蕾が十分発達しないとも言われています。小さい子どもは一度にたくさん食べることができないので、一日三度(特に朝・昼食中心)の規則正しい食事で、糖分、塩分に注意しながら、バランスよく、保護者の方が「○○な味がするね。○○より甘いかな?…」など、美味しさの伝導もしながら、食べさせてあげてください。

ももの木保育園 園長 紺谷明子

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